Chako

2019年10月7日2 分

Cozy (コージー): 賃貸し住宅関連のフィンテック

賃貸案件に関して、家主向けのごく初歩的なフィンテックの会社の第二弾、今日は借り手の信用情報判断や家賃の支払いを自動化してくれるCozy(コージー)と言うサービスを紹介します。

小規模の家主にとって、アプリやツールがあったら便利だなぁと思うものはいくつかあるのですが、住人から毎月家賃を払ってもらうのもその一つ。昔は家主が一軒一軒回って現金で集めたような時期もあったのだろうけれど、米国ではつい最近まで、チェックつまり個人の小切手を郵送して支払うことが一般的。

しかし、小切手の郵送なので、毎月の締め切り日までの支払いを遅れたり忘れたり、それから場合によっては郵送している途中に紛失してしまったりして結構、トラブルがあったりします。銀行からの自動支払いにできれば良いのだけれどもごく数年前までアメリカの銀行では個人からの自動取り立てをするシステムはなかった。

それから家賃の場合、どの物件から支払う支払われたの家を整理する、などの作業もあります。大手の不動産管理会社であればそれなりのシステムを導入しているのだが、小規模の場合は導入が面倒であったり、費用が高すぎたりする。そこのニッチを着いたのがこのCozyの様なサービス。最初は家賃の支払いの処理だけを提供、これは全く無料で始まったのだが、今は新しい借り手を見つけるときの個人信用情報の取得、それから賃貸案件をマーケティングするつまり借り手を見つける際の広告なども含まれており、会社にとっての主な収入源は信用情報取得の手数料のようです。このCozyのサービスを数年使ってみているのだが、借り手にとっては「毎月、忘れずに小切手を送る」という作業がなく自動支払い出来るため、確実に滞納は減っています。

会社のベンチャー企業の歴史としては、2012年にごく少ない資金、小規模で始めたのだがその後、シードラウンド及び二度のベンチャー資金調達ラウンドを通じて成長し、昨年11月に不動産関係の上場企業、CoStar Groupによって買収されています。典型的な、ニッチのベンチャー成功例と言えるでしょう。

https://cozy.co/

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