chako2

2020年9月15日2 分

Finovate Fall 1日目デモ:Glance

最終更新: 2020年9月20日

#finovate #fintech

今週いっぱい、FinovateFall(例年秋にニューヨークで開催されるが本年はデジタル)に自宅から参加しています。

昨日(1日目)のデモの中で、これはすごくわかりやすく、すぐにでも導入できるのではと思ったのがGlance。

エージェントが顧客対応するビジネスなら色々な業態で使えるのだが、今回は特に金融機関向けのデモであった。

Glanceは金融機関が今まで主に支店で行っていた対面での顧客との面談をデジタルで行うためのソリューション。

平たく言えばZoomのビデオ会議システムにより専門性を持たせたものだが、特に顧客の財務情報などプライバシー保護の必要性の高い面談に効果を発揮しそう。特に、FPと顧客との面談などに向いている感じがした。

ワンクリックで顧客に画面シェア

コロナウィルスの影響で米国では基本的に(どうしても必須でない限り)金融機関支店での面談は大半がリモートに変わっている。これに慣れず対面を望む顧客も多いが、一方、リモートでも対面と余り変わらないくらいの臨場感のあるシステムが開発されているのも確かである。

今までであれば対面でないと説明しづらい場面でも対面しているような感じで面談ができる。

担当者の顔も見える

加えて市場の値動きや顧客の財務内容などを画面でシェアして見ながら説明できるので、かえって対面で説明するよりもわかりやすいのではないかと思われる部分もある。

さて、Zoomなどの安価なシステムとの違いは、今回のデモで見る限り大きく2点ある。

投資ファンドの目論見書をシェア

1)「口座開設」などのアクションが取れる

例えば投資商品を薦めて、顧客が投資口座の開設を望んだ場合その場で、顧客側のウェブ画面から申し込みが出来る。GlanceをセールスフォースなどのCRMシステムにつなげられるため、開設時に入力された情報はそのまま、人手を介さずに顧客データ・システムに取り込むことが出来る。

2)プライバシー保護のためのマスキング

上記口座開設の際に、顧客の社会保険番号や個人情報等が担当者側にト川にわかってしまうのではないか、また画面にそういった情報をインプットするのを躊躇する顧客もいるかもしれない。(今までの、紙の申込書ベースでは当然、担当者側にはすべて見えるのだが。)

これに対応してGlanceの画面上ではこういった顧客の個人情報は担当者側の画面ではマスキング(隠される)されていて見えない為、むしろ支店内で紙に情報を書き込むよりもさらにセキュリティーと安心感が高い。

左側矢印部分に社会保険番号を入れるのだが右側の担当者画面ではマスキングされている

フィンテックのアプリの中では米国と日本で金融の規制、システムなどが違うためそのまま持ち込めるものはごく少数だが、Glanceのようなシステムはおそらく国籍を超えて導入でき、比較的即日使えるのではと感じた次第です。

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