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極めて無能なリーダーの7つの条件

更新日:2022年3月10日



あなたには無能な上司・リーダーがいませんか?


いきなりすみません。有能なリーダーが会社・組織の成長に不可欠なのは、言うまでもありません。


しかし、リーダーが無能であるかどうかは、どうやって見分けるのでしょうか? また自分がリーダーだった場合、引率能力が十分かどうか、省みるヒントは何処にあるのでしょうか?


この記事では、極めて無能なリーダーに見られる共通の特徴と、彼らが何故リーダーシップを発揮できないのか、その理由についても見ていきます。


特にこれから転職を考えている方、または今の組織にこのまま居続けた方が良いのか迷っている方には、こういったリストを見ておくことが重要です。


もしあなたのリーダーが以下の「7つの条件」の多くに該当しており、しかも改良の見込みがないのであれば、我慢し続けた結果、組織が失速し職を失うという手遅れになることもありえます。


失業まではいかなくとも、以下に上げる条件の多くを持つ無能なリーダーの下では、組織のメンバーが成長し実力を発揮するのは難しいと言えます。その場合、早めに何らかの手を打つことで、何年もの無駄な時間を省くことができるでしょう。





「ビジョナリー・カンパニー」による無能リーダー


以下の極めて無能なリーダーの特色は、最近日本語版が発行されたジム・コリンズ著のBE2.0(邦題:ビジョナリー・カンパニーZERO)からの抜粋です。


ちなみにジム・コリンズ氏は、 1994年からシリーズで刊行された「ビジョナリー・カンパニー」シリーズが有名ですが、今回のBE2.0の元である「Beyond Entrepreneurship(これを略してB.E)」はそれ以前の1992年に発行され、日本語訳はされませんでしたが、その後のシリコンバレーの急成長企業の多くのリーダーが参考とした幻の名著となりました。


今回発行されたBE2.0は、そのBeyond Entrepreneurshipを略して「BE」、それに2020年に新しく著者のJim Collins氏が書き加えて第2版として発行したものです。



「究極的に無能なリーダー」は学歴・勤務意欲とは関係ない


この 『BE 2.0』の中には、頭文字 「M」という名の急成長企業の社長が出てきます。このM氏は、元々の頭脳や勤勉さが他の人より劣っている、というわけでは全くありません。


逆にこのM社長は、IQが 150以上あり、博士号とMBAを持っており、業界で20年もの経験があり、しかも一週間に80時間働くという猛烈な勤労意欲を持っています(注)。にもかかわらず、M氏の会社は初期的な成功の後、業績が低迷し、業績悪化傾向から全く抜け出せなくなってしまいました。


(注:米国のホワイトカラーは、勤務時間中の時間効率を上げ、時短することを目指しているため、週80時間というのは極めて長いです)


それはなぜでしょうか?



無能なリーダーの条件


M氏は、申し分のない学歴・資格・勤労意欲なのにも関わらず、彼のリーダーシップスタイルがあまりにも非効率で、組織全体を圧迫するものであり、それによって社員全体が落ち込んで自信喪失、組織全体のエネルギーやインスピレーションを奪っていたようです。


どこが悪かったのでしょうのか?


M氏のリーダーシップスタイルの欠点は主に、以下のようにまとめられています。


部下への不信


「人間尊重」「チームワーク」を説きながら実は社員を信用せず、チームプレーを「社員が盲目的に従うこと」と定義していた。


決断できない


M氏は非常に優柔不断で、重要な決断を迫られると何度も何度も分析して行動を遅らせ、その結果大きなチャンスを逃し、小さな問題が大きな危機に発展していった。


優先順位がない


M氏には明確な優先順位がなく、10から20のタスクを常に部下へ投げつけ、「どれも最優先事項だ」と言っていた。


引きこもり


M氏はほとんどの時間を分厚いドアの自分の個室で閉じこもっており、廊下を歩いたり他の社員の様子を見に行くことはほとんどなかった。


常に否定的


M氏は部下を批判することはあっても、肯定的に評価することはほとんどなかった。たった一度の失敗でも、忘れずに非難し続けた。


ビジョンを伝えない


会社のビジョンを社員へ簡単且つ効果的に伝えることはなく、常に専門的な難しい言葉で話したり書いたりしたため、社員は会社の方向性や熱意がわからない中で仕事をしているように感じていた。


リスク回避


会社が成長して従業員が75名となり成功が一段落した後で、リスクを取り除いたり新しいことを進めなかった。そのため会社の成長は停滞し、やる気のある社員は去っていった。


まとめ


いかがでしょうか? もしかしたらあなたの周りにも、上記の特徴のうちいくつかを備えたリーダーが、残念ながら見えてくるかもしれません。


特に米国企業から日本企業の管理職を見た場合、決断が遅い、優先順位をつけない、などのコメントは残念ながらよく聞きます。


優良企業としての成長を拒む一番の障壁は、リーダーシップが効果的ではないことであり、これは全ての企業に当てはまります。特に中堅・中小企業では、トップリーダーの影響力が非常に強く会社の命運を左右します。


最後に心に焼き付いた一言は、


真のリーダーシップとは、「従わなくても良い」という自由がある時でも部下自ら進んでリーダーに従う


という状態であって初めて存在するものだ、ということでした。




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著者について

 

 

在米30+年、サンフランシスコ近郊在住の金融戦略コンサルタント。主に日本の金融業向けに米国フィンテック事情・フィンテック・ベンチャーを参考とした金融イノベーション戦略、ベンチャー提携サポートを提供。

証券・銀行・投資業務・フィンテック・ベンチャー参加を経て独立。

東京外国語大学卒業、スタンフォード大学MBA。

 

ダイエットに苦戦中。

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