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  • 執筆者の写真Chako

「ラストマイル」モビリティ


最近行った3件のイベントで目についたスタートアップ・セクターが「ラストマイル・モビリティ」に関わる会社でした。ちょうど調査会社、CB Insightsの4月初めのレポート、「Future of Smart Commuting(賢い通勤)」のテーマにもなっており、今、旬の話題と言えそうです。


「ラストマイル」とは、アメリカではキロメートルの代わりにマイル(1マイルは約1.6キロ)を使うのだけど、一般に公共交通機関を使った場合に「駅から自宅までをどうするか」を指すことが多い。つまり、電車や地下鉄、バスで最寄りの駅まで来ても、米国ではよほど公共交通機関の整備した都会(ニューヨーク、ボストンなどの都市部のごく一部)を除いてはその「最寄りの駅」から自宅までさらに1マイルほど離れていることが多い(バスなどがもっと自宅付近まで来ていても、本数が少なくて使い物にならないとか、の問題も。)

1.6キロとあっては、歩くにはちと遠いですよね。そこで、ここをどうするか、と言うサービスが「ラストマイル・モビリティ」で今、注目されている。現状では「自家用車で通勤」がまだほとんどだから問題になっていなかったのが、ここへ来て都市部への人口集中、それに伴う渋滞の増加、などで「公共交通機関」が重視され、そこで当然この「ラストマイル」が問題になってきた、と言うわけです。

もちろん、自動車各社は自動運転車の開発にも力を入れているのだが、それで解決しない問題も山積み。都市部ではどんどん渋滞が進んでおり、自動運転にしたところで、一人一台の車を持っている限りは解決しない。Uberの自動運転なら多少効率的だけど、それでもそれほど車の数は変わらない。(Uberは空とぶタクシーを計画していると言っているけど、あまり近い将来に現実化するとは思えない。ちょうど昨日、Uberの「飛行車」開発の責任者が辞職しましたね・・・)

昨日参加した「Startup Conference」でも、主なスピーカーの一人が2016年にフォードにより買収された通勤ライドシェアリング・サービス、Chariot創業者のAli Vahabzadeh氏であったのだが、彼も今、イノベーションが起こっているのは既存のアメリカの交通手段「車・バス・タクシー・電車」以外のサービスだよね、と言っていた。

と言うわけで今回は、「ラストマイル・モビリティ」の注目されるベンチャーを集めてみました。日本でも急成長中の「自転車シェア・プログラム」の会社が多く、中でも既得権を押さえた「ドック式(決まった設置場所に置かなければいけない)」と、新規参入「ドックレス方式」の競合が注目(というか、ドックレス方式の方が便利に決まっているのでまあ、勝敗は目に見えていると思うけど・・・)のようです。

下記のCB Insightsの「スマート通勤」チャートでは左下の部分に当たります。


画像出典:CB Insights

 

「ラストマイル・モビリティ」のベンチャー企業


著者について

 

 

在米30+年、サンフランシスコ近郊在住の金融戦略コンサルタント。主に日本の金融業向けに米国フィンテック事情・フィンテック・ベンチャーを参考とした金融イノベーション戦略、ベンチャー提携サポートを提供。

証券・銀行・投資業務・フィンテック・ベンチャー参加を経て独立。

東京外国語大学卒業、スタンフォード大学MBA。

 

ダイエットに苦戦中。

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